慶應義塾中等部ってどんな学校なの?
とてもいい中学校ですよ。
では今回は、母から見た慶應義塾中等部について、お話ししますね。
楽しい学校
中等部は一言で言うと、「とても楽しい学校」です。
まず「共学」というのもその理由のひとつだと思いますが、
イベントが多く、クラス対抗で競わせるので、とてもクラスが団結します。
運動会はもちろん、それ以外にも校内大会というスポーツの大会が年に何度もあり、自分のクラスを声の限りに応援するのです。
スポーツが得意な子も多いので、大いに盛り上がります。
また、先生のことを「○○先生」ではなく「○○さん」とさん付けで呼びます。
「天は人の上に人を造らず・・」の精神だそうです。
先生も生徒も,お互いに個人として相手を尊敬し合う関係を続けているそうです。
学習面
定期テストでの成績優秀者の発表などはありませんが、クラスでの1位2位は自然とわかるようです。
また、運動面ほどではありませんが、学習面でもクラスごとに競わせるので、自分のクラスが、学年で何番目なのかということを気にします。
そのため自分たちのクラスの特徴を「運動は得意だけど勉強はイマイチなクラス」と言ったり「勉強は学年1位だけど、運動はイマイチなクラス」と言ったりします。
普通部に比べて宿題はそんなに多くありませんし、テストもそんなに難問は出ません。
中等部の授業は先生のオリジナルのプリントで進めることが多いですが、そのプリントをきちんと覚えれば90点がとれるような問題が多いです。
ただ、プリントは教科書に載っていないことも多いので、授業中しっかりと聞いていないとテスト前にそのプリントを見てもチンプンカンプンなんていうことも・・
中等部の先生方は授業に集中させることが目的なのだと思います。
また、中等部は留年制度はありませんが、系列高校に進学できない生徒はいます。
部活動
部活は校友会と呼びます。
運動部と文化部とどちらも入る生徒が多いです。
運動部だけですと、展覧会の時にやることがなくてつまらないからです。
活動日は部活によるようですが、どんなに熱心な部でも週に平日は3日までと決まっています。
これは、校友会以外の日は勉学に励むようにという意味だそうです。
展覧会
秋の展覧会は文化祭のようなもので、英語研究会の英語劇や、化学研究会の実験発表や、カメラクラブの写真が貼られていたりして、文科系の部活の発表の場となっています。
息子は小学4年生の時と6年生の時の2度見に行きました。
そして、化研(科学研究会)の実験を実際に目の前で見て、「入学したら絶対に化研に入る」と言っていたのに、いざ入学したら、「友達が入らないと言ったから」と意外にあっさりと諦めていました。
キャリア講座
中等部には社会で活躍しているOB、OGの方々がたくさんいらっしゃいます。
その方たちを招いて年に1回中等部生たちにお仕事についてのお話をしていただきます。
小グループに分かれて自分の興味のあるグループに参加します。
現役で活躍されているビジネスマンの生の声を聞けるのはとても貴重な機会です。
三田ならでは
中等部はあまり広い敷地がありませんので、時々大学の施設を借りることがあります。
入学式、卒業式、保護者会などは、大学のホールを借りて行いますし、他にもしばしば大学の敷地内に入る機会があります。
普段大学の敷地内に入ることは基本的には禁止されているのですが、隣にあるので大学の雰囲気を感じることができ、よい刺激になります。
それぞれの高校へ
しかし、楽しい中等部は3年間で終わりです。
高校はバラバラに別の学校へ進学します。
女子はほとんどが隣にある慶應女子高校に進学し(1割はSFC)、
男子は8割が慶應義塾高校に進学します(1割志木高、1割SFC)。ニューヨーク学院も時々います。
高校は希望した学校に行くことができます。
成績が悪いからSFCにしか進学できない。ということはありません。
成績が悪く、慶應の系列校のどこにも進学できないという生徒は学年に何人かいます。
母の立場から
中等部はPTAという組織がありませんので、役員もいません。
保護者がみんなで何かするのは、卒業の時ぐらいでしょうか。とても少ないです。
ただ、懇親会は割と頻繁にあります。
クラスと部活とそれぞれあります。
卒業しても高校3年までは続きます。
大学になって続けるかはクラスによって違うようです。
また、食堂はありませんが、注文弁当があります。
当日の朝までにインターネットで注文すれば、生徒はお弁当を受け取って食べることができます。(今のところは毎日ではなく、週に2回程度の実施になっています。)
お弁当を家に忘れてしまったような急な場合は、自動販売機でサンドイッチや菓子パンのようなものが売っていますので、何とかしのげます。
私は仕事をしていますので、お弁当を忘れても届けることはできません。
息子は何度か持って行くのを忘れ、自動販売機のパンを買ってお昼ごはんにしたようです。
まとめ
中等部について親の目線で書いてみました。
私のイメージでは中等部は入試に体育実技があるように、スポーツが盛んで明るくのびのびした学校です。
そして、生徒も先生もみんな中等部が大好きなのです。
こんなに楽しい中学校生活を私も送ってみたかった、と思ってしまいます。
福沢諭吉の独立自尊の精神を大切にしていますので、厳しく勉強させられるような環境ではありませんが、自分で「必要だと思うから勉強する」という感じです。
大学に行ってからも、中等部生は中等部の友達と、普通部生は普通部の友達と一緒にいることが多いようです。
とは言っても、中学受験組はそれぞれ自分の進む道に向かって勉強していますから、そんなにべったりという感じではありませんが。
この件については、「付属校か受験校かどちらが良い?」や「中学受験に意味はあるのか」で触れています。こちらの記事もどうぞ。
是非、志望校の一つに中等部も入れてみてください。あなたの中学受験が成功しますように。